集中力?注意力?
先日、とある駅でこんな光景を見た。
列車が滑り込んでくる。「1番線に到着の電車は回送電車となりますのでどなたもご乗車できません」というアナウンスが流れる。普通、こんなアナウンスは1回限りだ。ところが、すぐにまたこの放送が繰り返された(肉声である)。明らかに1回目より大きな声。そしてすぐに3回目。口調が事務的ではない。強く押しつけるような感じである。
ん、、、と辺りを見回すと、このアナウンスを無視して乗り込もうとしている男がいたのですね。それも駅員の割と近くである。気がついた駅員さんは、この男に向かって放送を繰り返していたわけだ。
努力にもかかわらず、彼は乗り込んで座ってしまい、駅員さんもしかたなく乗り込んでいって「もしもし」と言うことで、ま、事なきを得た(そんな大げさなものではないが)のだが。
最初に思ったのは、くだんの男はイヤホンをつけて音楽を聴いていたのではないかということ。だって、あれだけ言われてもまったく気づかずに乗車したのだから。でも、観察すると、そういうことはない。単に漫画を読んでいただけらしい。
恐るべき集中力だ。
私は、どうも集中できないタイプで、人から話しかけられても気づかずに本を読み続けることは苦手である(と少なくとも本人は思っている)。
ちょっと話は飛躍するが、外国にいるとあまり親切にアナウンスはしてもらえないように思う。だから、耳を立てていないと痛い目に遭う(アナウンスは外国語だし)。日本の親切なアナウンスが、それに比較的注意を払わない行動様式を生み出しているのか、とふと思った。
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