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2004.12.06

グルダ・モンペリエ・ライヴ

グルダのモンペリエ・ライヴなんていうものが出ていたとは知らなかった。日本では5月には出回っていたとのことだから、こちらにもあったのだろうか。ただ、fnacでは新譜っぽいコーナーにあったのだが。

そんな言い訳はともかく、このCDも素晴らしい。で、グルダのすばらしさを知っている人は、既にこれをもちろん聞いているだろうから話す必要はなく、「アレ、良いよね」で済んでしまうし、まだ知らない人には「ともかく聞いてみて」とこれしか言いようがない。

ワタクシのグルダ初体験は、モーツァルトのk.545。テーマが繰り返されるたびに装飾音が加わって違った姿になっていく演奏に初めて接したティーンエイジャーのワタクシは、驚き、興奮したものだった。当時のLPは、確かバッハのイタリア協奏曲、シューベルトの2つのスケルツォと組み合わせて出ていたはずだが、今はモーツァルト小品集という形の出方のようだ。

ごく最近のぶっ飛びは、没後にひょっこりと現れたシューベルトの録音。どうして?と泣きたくなってしまうような演奏である。

グルダというと、正当派ベートーヴェン弾き、ウィーン三羽烏(あとの2人は、バドゥラ=スコダとブレンデル、思えばずいぶん違う道をみんな歩んだものだ)とか言われていた若い頃はともかく、後年は、自作を弾きまくったり、ビッグバンドを率いて演奏しまくったりとか、とにかく型にはまらない人だった(若い頃から実は好き勝手をしていたのかもしれないけれど)。でも、こうした活動ゆえに、彼は何となくアヤシイ人として誤解を受けてしまったところもあるだろう。本当は、何をやっても音楽がある人なのだが。

とはいっても、ワタクシはクラシック音楽好きだから、そこまで色々なことをやらなくても、例えばシューベルトやモーツァルトのソナタをたくさんたくさん弾いてくれれば良かったのに、と正直言って思うが、それは彼に対して言うべき言葉ではない。全部やってこそ彼だったのだから。彼は「完全な音楽家」だったのだから。その意味でこのアルバムがやはり彼の代表作なのだろう。長いけれど良い。いや、聞いているときはいつまでも終わって欲しくないと思うから「長いけれど」というのは正しくないかも。

このモンペリエライヴは、短いけれども、聴衆との交感の様子が伝わってきて素晴らしい。昨年の6月にNHK教育TVで放送された東京ライヴを見た人には話が早い。ところで、この東京ライヴについては、CLASSICAにこんな記事こんな記事がある。面白いのでどうぞ。

ちなみに、ワタクシにとってのこのモンペリエでの絶品は(と一つだけ挙げるのは意味もないのだが)、カルメンの花の歌だったりする。

まだ聞いていない、同じライヴのノンストップも早く入手して聞かないと。

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Comments

トラバありがとうございました。
このリサイタルやヴぁいです。
しばらく手放せそうにありません・・。

Posted by: わさび | 2005.12.15 at 12:29 AM

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Tracked on 2005.12.15 at 12:14 AM

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