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2004.12.12

スメタナSQのベートーヴェン

ワタクシとっては、ベートーヴェンの四重奏のデフォルトは、スメタナSQの録音のこのラズモフスキー1番である。78年の録音のLPなので、高校生の時に買ったのだろう。何度も繰り返し聞いた。他の曲も当然聴いてはいるはずだが、演奏と曲がここまで一つになって自分の中に残っているものは、他にない。

今から思うとスメタナは、当時既に絶頂期は過ぎていたのだろうが、PCM録音をひっさげてデジタル録音の先頭を走っていたDENONのアーティストとして、出る録音出る録音レコ芸で推薦盤を取り、行くところ可ならざるは無し、という印象を持ったものだった。ABQなどはまだまだ新参者という感じであった。

その頃、室内楽というよりは交響曲だったワタクシは、やはり世評の高いコンビに飛びついた、といえばそれまでのことだ。ほとんど同時期にズスケの四重奏団の全集も進行していたのだが、当時は手に取ることもしなかった。が、不思議なことに、他の曲をスメタナでガンガン揃えたかというとそんなこともない。1番&6番というのだけ持っていたような気はするが。あとはベートーヴェンの四重奏というと、なぜか東芝のGRで出ていたブッシュの15番。バーンスタイン/VPOの14番。

そうこうするうちに、何度目かの復活をしたバリリの全集(まだマスターテープの歴史的発見の前のこと)を入手して、ベートーヴェンの四重奏が一通り揃った(LP末期)。でも、畏れ多いことにせっかくのこの全集、そんなに聞き込んだとは言えない。そして、あの天馬空を行くかの如き神品カペーを知るのはさらに何年も後のこととなる。

前述のズスケの全集は数年前に1000円盤で徳間から出た全集(その後さらにリマスターされたらしい)で耳にしたのだが、これは素晴らしい。今では全集はこれが一番と思っている。ターリッヒもジュリアードもバルトークもヴェーグもハンガリーもイタリアも聞いていないのだが。あ、ブダペストも。

が、このスメタナのラズモフスキー1番は別格なのである。今回CDで買い直して多分20年ぶりくらいに聞いたのだが、「そう、これこれ、これですよ。」と当時の空気までが呼び覚まされた。紅茶に浸したマドレーヌを気取るつもりはないが。

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