ラテンな日(2)
この日3本目に見たのは、"MUSICA CUBANA"。ドキュメンタリー仕立ての音楽映画です。あの有名な"BUENA VISTA SOCIAL CLUB"の続編とでも言うべきもので、焦点が当てられているのは、キューバ音楽の古老に替わり、若い世代のミュージシャンです(フランス語の副題には「新しい世代」という言葉が使われています)。
と、型どおりの紹介を始めたのは良いんですが、実はその「ブエナ・ビスタ」、ワタクシまだ見ておりません。が、この「ムジカ・クバーナ」を見たことによって「ブエナ・ビスタ」を見たくなりこそすれ、別にこちらを先に見たからといって楽しさが減じるようなものではない(たぶん)ので、まあ、そこはそれ。
「ブエナ・ビスタ」にも出ていた巨匠(85歳だけれどおしゃれで格好いい)とタクシー運転手兼プロデューサーが組んで、若いキューバのミュージシャン(と言っても既に若手実力派として台頭している人っぽい)を集めてグループを結成し、東京ツアーまでしてしまう、という筋立てなのですが、その過程で彼らの演奏やインタビューがふんだんに楽しめるという仕立て方です。
別にワタクシ、今までキューバ音楽に特に入れ込んできたわけではありませんが、それでもこれは面白かった。音楽も色々(当たり前)だけれど同じ色を感じるし、それに何より、彼らはどこから来てどこへ行くのか、ということを強く意識の中に持っているように思いました。
話は唐突に変わりますが、ベームが晩年頻繁に来日した頃(70年代後半くらい)、「日本には経験を積んだ先人を敬うという気持ちが今でも残っていて、これはヨーロッパの若い人たちの間には失われてしまったものだ」と発言していたと思いますが、そのことを思い出したりしました(もちろん、ベームの発言は彼の置かれたコンテクストで、日本のクラシック音楽ファンに対して行われたものだということを忘れるわけにはいきませんが)。
ワタクシ、この映画が東京ツアーに発展する話だとは全く知らずに見に行ったので、東京の光景も懐かしめたというのも望外の喜びでした。ですが、その東京ライブー(映画撮影を目的としたライブだったようですが)に接したextraviadaさん、jazzeandblogさん、Mofongo's 100% PUERTO RICOさんなどの書かれたものを読むと、たまたま軽い気持ちで行ったこの映画、ワタクシのようなものには猫に小判の珠玉の宝物だったんだなぁと痛感させられました。
最後に、この映画、もう一人の主役は、全編に流れるハバナの風景、人々、空気、光などです。不思議に懐かしい。キューバ、行きたいです。
<追記>
その名もmusica cubanaさんのブログで、このDVDの鑑賞会をやったときのことが書かれていましたので、これもリンクさせて頂きます。
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Comments
トラックバック & コメントありがとうございます。
猫に小判なんて、とんでもない! 音楽好きの方の観ていただけて、とてもうれしく思います。 …って、映画関係者ではないのですが。
ストーリーはいまいちな感じだったと思うのですが、その中からキューバの風景や音楽、インタビューからいろいろお感じになられたようで、良かったです。
風景にはほんと、郷愁を掻き立てられるような思いがしました。
残念ながら、ドイツ語字幕のスペイン語で、インタビュー内容をあまり聞き取ることができなかったのですが、私ももう一度じっくりと聞きながら観たいと思います。
オランダでは Live in Tokyo や Live in Amsterdam の DVD が発売されています。
あのライブは、キューバでもあまり観られないような豪華メンバーによる素晴らしいものだったので、機会があったら是非観ていただきたいです。
音楽好きの方がヨーロッパにお住まいになられると、たまらないでしょうねー。
私、オペラも好きで、キューバでもオペラを観てきました!
Posted by: macomoco | 2005.07.01 at 12:04 PM
コメントありがとうございました。
もう、すっかりはまってしまって、サントラ盤をずっと聞いています。映画館で見たときに比べると、スタジオで取り直している?せいか、おとなしい感じがしますが、でも良いです。
で、それぞれの人たちの盤を聞きたいんですが、なかなかレコード屋のどこの棚にあるのか発見できないんですよねぇ。music du mond(世界の音楽)のコーナーであるのは間違いないのだろうけれど。。。またゆっくり探してみます。
DVDも探してみます。見てみたい。
「ブエナ・ビスタ」は週に1回くらい上演している映画館を見つけたので、今度ちゃんと見てきます。
キューバでオペラ、については、別にエントリを上げました。
Posted by: 亭主 | 2005.07.01 at 03:13 PM
お気に召したようで、すごくうれしいです。
メンバーがどのグループに属しているかは Mofongo's 100% PUERTO RICO さんのサイトに詳しく書いてあると思います。
フランスには亡命ではなく合法的に滞在して活躍しているキューバ人ミュージッシャンもいて、ジャズの Maraca や HipHop の Orishas など、超お勧めです。
ピアノのロベルト・カルカッセスは、イギリスに拠点を置く Yusa のアルバムに参加していたような気がします。
また、トランペットのフリオ・パドロンは、キューバのミュージッシャンが口をそろえて「本当の天才というのは、ヤツのことを言うんだ」と言っているそうです。
カンタンテのマジートとドラムスのサムエルが属する Juan Formell y los Van Van のライブが 7月27日に PARIS (Francia) の CABARET SAUVAGE で行なわれます。
キューバ音楽の王者、バンバンのライブを是非ご堪能いただきたい!
去年もユーロディスニ-で演奏したんですけど。
きっと王者振りを魅せ付けてくれると思います。
Posted by: macomoco | 2005.07.03 at 05:53 AM
色々と情報ありがとうございます。も一回探してみます。でも、日本のように何でもどこでもきちっとそろっている店というのがなかなか無いモノで。まぁ、気長に。
ライヴ情報もありがとうございました。行ってみたいと思います。
Posted by: ガーター亭亭主 | 2005.07.05 at 01:46 PM