ベートーヴェン通り
「おかか1968ダイアリー」に1枚ずつ進行中のベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集CDの紹介が載っていました。フォルテピアノを使ってのもので、演奏内容も興味津々ですが、それぞれのジャケットに色々な都市の「ベートーヴェン通り」のプレートの写真が使われている点も面白いです。今のところ、ロンドン、リューベックと来ているそうなので、当館では、それに先駆け、パリのベートーヴェン通りを紹介します。
ベートーヴェン通りは、パリ16区にあります。エッフェル塔のセーヌ川を挟んで向かい側くらいです。川岸からトロカデロ方面に向かって抜けることのできる坂道、というか、階段道です。郵便局なんかがありますが、まあ、抜け道というのが適切なところで、格別堂々としているわけでもなく、意志の力を感じることもなく(当たり前か)、あたりにゆかりの建物があるようでもなく、なぜ、ここがベートーヴェン通りなのかはナゾです。
ものの本に寄れば、長さは117メートル、15メートル。通り道自体としては1730年には存在していたとのことです。急な坂道なので、1790年から1864年まではrue de Montagne(「山通り」とでもいうのでしょうか)という名称でしたが、1864年にベートーヴェン通りと改称されたとのこと。改称の理由や背景などは、ものの本には見あたりませんでした。
(つづく たぶん)
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Comments
> クリステル、いいですよねぇ
ですよねえ。今夏休みなんだそうですよ。フランスにいるかもしれません?!
> アンダーラインらしきものと小さなtの字です。
なるほど!わかりました。解説感謝です。オスマンの改造との関係も、ご教授感謝です。
ところでベートーヴェン通り、ヤフーフランスの地図検索にかけたらちゃんと出てきました(リンク先)!9年前に一度だけパリに行った時、ベートーヴェン通りから見てちょうどセーヌの反対側あたりのホテルに泊まった覚えがあります。そのあたり、よく散歩したんだけどなあ。
Posted by: ユウスケ | 2005.08.02 02:02 PM
ユウスケさん
クリステル、いいですよねぇ(まだ言うか)。
さて、オスマンのパリ改造との関係では、この通りの上半分(川からの坂道ですから)が1876年に開通したBOULEVARD DELESSERTに呑み込まれてしまった、とものの本にはあります。ベートーヴェン通りが南北だとすると、ドゥレッセール大通りは南東から北西に向かって走っており、う~ん、口ではうまく説明できませんが、まあ、呑み込まれたと言うことです。
それと、写真ではわかりにくいのですが、「!」に見えるのは、アンダーラインらしきものと小さなtの字です。NO.1のOをこちらでは、右上に小さく書くではないですか。あと、1erのerとか。あれと同じ感じでtを小さく書いて、これは、Arrondissenmentの略称なんだよ、って感じで下にアンダーラインというかハイフンというか、をつける、という書法?です。
Posted by: ガーター亭亭主 | 2005.08.02 04:48 AM
1864年といえばオスマンが都市計画を実行していた頃ですが、でも通りは前からあったのですね…。
ところで標識の一番上、Arrondissementの略がArr!とびっくりマークが付いているように見えるのですが、そう略すものなんでしょうか!
Posted by: ユウスケ | 2005.08.02 01:50 AM