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2005.10.31

アルテミス

ご無沙汰しております。

1月ぶりの更新となります。皆様いかがお過ごしでございましょうか。

さて、日曜日にはシャトレ劇場の"Dimanche Matin"(日曜日の朝)という演奏会に行って参りました。今をときめくアルテミス弦楽四重奏団の演奏会です。

アルテミスQについては、やくぺん先生が8月にハードなアーティクルを書かれているので、そちらをどうぞ。

この日の予定はリゲティの第1番とシューベルトの「ロザムンデ」というプログラムが予定されていたのですが、勇んで出かけていくと、ヴィオラ奏者病気によりプログラム変更、とのこと。急遽ピアノのジャック・アモン(経歴、ただし独語)が参加して、シューベルトのピアノトリオ第2番をメインに据え、オープニングの同じく「ノットゥルノ」とでリゲティとバルトークのヴァイオリン2重奏曲をいくつかサンドイッチするというプログラムになりました。アモンはチリ生まれですが、リューベック音大の出身で、同門のアルテミスQとも協演していますし、チェロのルンゲ(ここにインタビューが)と組んでタンゴプロジェクトというのもやっているらしいです。

ということで、四重奏団としてのこの団体を聞くことは叶わなかったのですが、いやぁ、すごいものでした。表現の幅が広くって。特にシューベルトの第2楽章の深い沈潜や虚無から怒りにも近いような激情のほとばしりまでの振幅はもう信じられないものを聞いた思いがします。

変な感想になりますが、音が大きいんですよね、この人達。というか、大きな音から小さな音まで出せるというのは大きな武器であるということを思い知らされました。もちろん、そういう機能的な点だけを捉えて感心したのではなくて、出てくる音楽が本当に心にしみ、また揺り動かされるものだったんです。

もうしっかりとした地位を築いている団体ですので、既にお聞きの方も多いとは思いますが、まだの方は是非。CDもたくさん出ています。
11月には来日公演も予定されているらしいですが、ヴィオラ奏者氏の病気が大したものではなく、無事に日本で演奏されることを祈っております。

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弦楽四重奏」カテゴリの記事

Comments

>やくぺん先生
ヴィオラ氏の「病気」の真相の報告ありがとうございました。健康を害したわけではなくて良かったですね。そのうち、パリでも聞くことがあるでしょう。楽しみにしています。でも、2人でもバリバリなのだから、4人そろうときっとバリバリバリバリになっちゃうだろうなぁ、とちょっと楽しみなような怖いような。

Posted by: 亭主 | 2005.11.28 at 01:24 AM

先程、東京は銀座4丁目の裏、王子ホールの2階というなんだかとっても偉そうな席で、某K音楽事務所社長などと並んでアルテミスQ、聴いてきました。2年ぶりかな、音聴くのは。感想は…いいません! スイマセン、いろいろ語弊があって。ただ、ご立派です、という言葉に嘘はないです。

で、問題のヴィオラ君ですけど、昨日、某所で某雑誌のためにインタビューしました。誰が来るか最後までわからず、一番楽なチェロのルンゲ君だと良いなぁ、と思っていたのですが、ヴィオラ君もよー喋ってくれましたわ。ピアソラのことはチェロ君が責任者なので、ちょっと隔靴掻痒でしたけど。残念。

ところで、本論。ヴィオラ君のパリのキャンセルは、本人の病気ではなかったとのこと。奥さんの出産に立ち会ったためだそうです。エミール君という男の子がお生まれになったそうな。

というわけで、健康の心配は必要なし、というわけです。彼らはパリは大事にしているみたいですね。ヴァージンの本社はパリですから。とにもかくにも、報告です。

Posted by: やくぺん先生 | 2005.11.26 at 03:24 AM

>山尾様

はいはい。「チェロ・シネマ」というものの存在は、この亜エントリを書いているときに色々調べて、知りました。なかなかそそられる内容ですよねぇ。でも、ドイツ原盤?らしいし、パリでは(少なくともフナックで検索した限りでは)売られていないみたいです。

ところで、オーマガトキって新星堂のレーベルでしたよね。懐かしいです。

Posted by: 亭主 | 2005.11.04 at 11:34 PM

>やくぺん先生

充実したコメントありがとうございます。

彼らがやっていた「映画館?」というのはTheatre du boeuf du Nord という、クラシック音楽の小屋としてはどちらかというと「場末」のものではないかと思います。でも、王子ホールのページでのインタビューによれば、シャンゼリゼ劇場のレジダンスクァルテットに成ったらしいんですよね。その割にばんばん演奏会があるというわけでもなさそうですが。

さて、確かにパリはそれほど音楽好きが大量にいる町ではないような気がします。いや、もちろん色々な演奏会はあるんですが、音楽を聞くというよりは最大の眼目はそこに集まること自体にあるのではないかという気もします。それと聴覚よりは視覚に訴えるものが好きなのではないかという気もします。それで、オペラ等のスペクタクルは発達していますが、地味なものには今ひとつ需要が伸びない、ということではないかと。

もちろん、パリの人が皆社交のために音楽会に来ていて音楽を聴いていない、とか、パリの人は見た目が大切なので美男子や美女の歌手には歌が下手でもには喝采が送られる、とか言い切るつもりはありませんが。

ところで、この週末には、第2回弦楽四重奏ビエンナーレなる催しがシテドラミュジークで開催されます。これについては別アーティクルで。

Posted by: 亭主 | 2005.11.04 at 11:30 PM

亭主様。アルテミスQといえば、チェロのルンゲがアモンと組んで映画音楽のディスクを出してるんですが、ご存知ですか?
「チェロ・シネマ」(オーマガトキ:OMCX-1119、原盤はFreiburger Musik Forumというところらしい)
モリコーネやらチャプリンやらショスタコ−ヴィチ(ハムレット)やらバーナード・ハーマンやらと、なかなかおもしろい選曲で、最初僕は単なるBGMアルバムだと思っていたら、ガッツリ弾きこんでいるので、なかなか聴きごたえのあるものになってます。

Posted by: at.yamao | 2005.11.04 at 08:30 AM

おはようございます。やっと秋の東京湾岸です。
アルテミス、ヴィオラがご病気ですかぁ。どこも大変ですねぇ、零細企業クァルテット運営は。

数年前、911の直後くらい、アルテミスのヴィオラ君、そのときは別のパスポート上の理由でアメリカに入国出来そうもなく(テロ後で入国ヴィザ取得の申請から審査、受理までに猛烈に時間がかかっていて、日本でもBCJの渡米公演で何人かダメかも、なんて騒ぎをやっていた頃です)、彼らの北米マネージャーが大慌ててで代理のヴィオラ捜しをやった騒動を漏れ聞きました。今、来日して湾岸地区にいるボロメーオQのヴィオラ、日本人のもとぶちさんに緊急に代打の打診があったけど、自分のクァルテットの仕事が入っているので断った、とのこと。

まあ、アルテミスはパリはともかく、あっちこっちで仕事してますから、またどこかでお聴き下さいませ。音、でかいですよぉ。というか、所謂メイジャー級のクァルテットになるための最大の条件のひとつが、音がでかいことです。シャトレ座とかシャンゼリゼとかでも、きっちり音が通らないとダメ。そうじゃないと高いギャラは取れません。アルテミスQの真価は、ある程度でかい会場じゃないと分からない、という部分もありますし。

彼らはフォンテヌブローのプロ・クァルテットに絡んだりしてませんし、パリはあんまりいかないのかもしれませんねぇ(以前は、どっか場末の映画館みたいなところでシリーズをやっていた、とパリの某ヴァイオリニストさんが仰ってました)。それどころか、考えてみたら、パリって、クァルテットはそんなに多くないような気がしますね、そもそも。小生自身、IRCAMのスタジオでアルディッティとディオティマを聴いたとか、あとはルーブルのシリーズとか、そんなものしかないし。どうもパリという場所は、音楽に関しては不思議な街ですね。みんな音楽が好きなんだか嫌いなんだかよーわからん、って感じ。

なんにせよ、これから寒くなりますので、お体には気を付けて。ではでは。駄文多謝。

Posted by: やくぺん先生 | 2005.11.01 at 11:24 AM

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