モルクのバッハ
先週、トゥルルス・モルクのバッハの無伴奏の演奏会@シャトレ劇場に行ってきました。いつもの通りの日曜朝のシリーズです。
モルクの名前を初めて知ったのは多分ハンス・フォンクが伴奏をつけたシューマンの協奏曲だったと思うのですが、当時(10年くらい前でしょうか)は闇雲にシューマンの交響曲と協奏曲を買いあさっており、その一環でした。白状します。多分買ったまま聞いていません。で、その後も名前はたまに聞くものの、気にとめつつCDに手が伸びないという状況が続いておりました。
今回も、この日曜朝のシリーズに出なかったら更に出会いは遅れたかとも思いきや、実はその数日後にグリモーのシューマンのアルバムでモルクをどっちみち聴くことになったわけですが。
告知されていたプログラムは3番、2番、5番でしたが、曲順が変わり、2,3,5番の順で演奏されました。
非常に集中度が高く中身の詰まった音楽でしたが、ワタクシは一番の美質はいずれもサラバンドの深い沈潜、自省に表れていると感じました。チェロにせよ、ヴァイオリンにせよ、濃厚で脂ぎった音でバリバリ引きまくるのは遠慮したいと思うようになっている最近のワタクシには、その謙虚な感じの舞台姿も合わせ、非常に好感を覚えられるものでした。
北欧だからとレッテルを貼ってしまうのはいけないと思いますが、この控えめな音楽は南欧のものではあり得ない、押しつけがましいところはなく淡々としているようでいて、こちらが集中して聞けば聞くほど、豊かな感興が得られるものではないかと思います。
2番のサラバンドの後で拍手が出てしまい(かなり多くの人)、組曲が4曲で終わりと思って拍手されたお客さんも少なからずいたのではないかとも思いますが、その前の音楽が深い感銘を心に与えられて満ち足りた気持ちになっていたせいか、ワタクシには、不思議にそれを不満に思うことはありませんでした。拍手も自然に感じられたのです。モルク自身も(内心は動揺していたのかもしれませんが)、軽く会釈して拍手に応えていました。
ただ、コンディションが完璧ではなかったのか、十分に鳴らない音がこれほどの音楽をする人にしては散見されたのは少し意外でした。ペレーニとかの聞き過ぎでしょうかねぇ(苦笑)。
いつもリンクすることになって恐縮ですが、このバッハのCD、音盤狂日録さんでも発売が取り上げられており、当地でも店頭に並んでいます。ワタクシは入手したがまだ聞いていません。大好きなナヴァラを一度聞き返してから、と思っています。
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Comments
トラックバックを貼らせていただきました(初挑戦)。
よろしくお願いいたします。
モルク氏、素敵でしたね。私も彼のあの謙虚な姿に交換を持った一人です。
シテの弦楽四重奏も聴きに行かれたのですか?
私はターリッヒのだけ聴きました。
全体を通してまとまりのある美しい仕上がりでしたが、特にプログラムのメインであったヤナーチェク第1番が白熱していてすばらしい演奏でしたよ。
ぜひ、お時間があるときに感想をアップしてくださいね!
Posted by: あやの | 2005.11.20 at 12:22 PM
すみません・・・・お恥ずかしい。
もちろん「交換」ではなく「好感」です。↑
Posted by: あやの | 2005.11.20 at 12:23 PM
>彩乃さま
TB&コメントありがとうございました。こちらからもTBさせて頂きました。こちらこそどうぞよろしくお願いいたします。
モルク、良かったですね。
シテの四重奏は、シネ・ノミネ、ジュリアード(2回)、アマティ、ターリッヒと聞きました。あのコンサートも良いものでしたねぇ。おっしゃるようにヤナーチェクは特に凄かった。一応感想はアップする予定なのですが、日が経つにつれて記憶が薄れてきてしまって。。。
Posted by: 亭主 | 2005.11.20 at 02:42 PM