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2005.11.17

第2回弦楽四重奏ビエンナーレ(2)

(1)やくぺん先生から主催者とか仕掛け人(?)は誰でしょう、とのご質問をいただき、ちょっと調べてみたので、その結果報告です。

シテは多分企画も自前でやっていて、そういうスタッフがいるはずだけれどなぁ、と思いつつウェブサイトのQ&Aコーナーに質問してみました。

このシリーズ、興味深く、半分ほどのコンサートに行きました。素晴らしい企画をありがとうございました。ところで質問があるのですが、ビエンナーレのコンサートのコンセプトは誰が考えているのでしょうか?四重奏団の選択はどのように行われるのでしょうか?曲目はどうやって決めるのでしょうか?それから、それに関わっているのはシテの人なのでしょうか?

そうしたら、即日回答がありました。生協の白石さんみたい。

お褒めいただきありがとうございます。担当の者にお伝えします。さて、プログラミングはオリヴィエ・マンテ(Olivier Mantei)ともちろんシテの制作部全体の協力を得て、ベルナール・フルニエ(Bernard Fournier)が行っております。

で、オリヴィエ・マンテって誰だ、と検索してみると、テアトル・デ・ブッフ・デュ・ノールの支配人(administrateur)とのことです。ここで、思い出すのは、アルテミス弦楽四重奏団がここのレジデントをやっていた(チェロのルンゲが王子ホールのインタビューでそう言っています)ということ。「どっか場末の映画館みたいなところ」(by やくぺん先生の知り合いのパリの某ヴァイオリニスト氏)とは世を忍ぶ仮の姿、館長はフランス室内楽界の大物プロデューサーで、もしかして、この劇場は室内楽の聖地だったりして。。。さらなる要調査事項になってしまいました。

ベルナール・フルニエの方は難題でして、検索してみるとフランスの上院議員やカナダの大学教授、料理人など続々出てきて、まあ、ありふれた名前なのでしょうね。ちょっと絞ってみると、「弦楽四重奏の歴史 1.ハイドンからブラームスまで」というFayardから2000年に出た著作や「弦楽四重奏の美学」(同じくFayard、1999年)、「ベートーヴェンの弦楽四重奏曲」(Mirare、2005年)があることが判明。しかし、この人の主な仕事は何なのか、シテの所属の人なのかなどということは今のところ分かりませぬ。

さらに検索してみると、何と、abeilleinfo.comというところで、今回のビエンナーレに関するシテの制作部長(Emmanuel Hondre)氏の短いインタビュー(拙訳近日アップ予定こちら)を発見してしまいました。そこでは、オリヴィエ・マンテ氏は今回のプログラミングの音楽顧問となっています。

依然として主催者は誰か、ということに完全に正面から応える資料は見あたらないのですが、特に上記のインタビューを制作部長使が受けていることから見て、自前ではないかというのが今の感じであります。もしかすると上に出てきた名前で「フォンテーヌブローのプロ・クァルテット」というところに繋がったりするのでしょうか?(←私信)

ところで、この調査過程の中で2003年の第1回ビエンナーレのプログラムも発見したので、今回の分と同様にガーター亭本館の方にアップ(ここ)してあります。

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Comments

>パリ男様

コメントありがとうございます。ブッフ・デュ・ノールについての情報、どうもありがとうございました。メトロから見えるあの劇場が、そんなに活発な場所だったとは。不明を恥じるばかりです。

コメントを読み、劇場のサイトに行ってみましたが、今シーズンは改装中閉館中なのですね。19世紀の小屋の雰囲気が横溢しているらしいだけに、行ってみられないのが残念です。

ところで、サイトによれば、おっしゃるようにピーター・ブルックが本拠地を構えてこの劇場は「再生」した(1974年)とのことで、今でも「彼の劇場」という感じですね。

しかし、リスナーがここをやっていたとは。エクスト兼任していたというと、シャトレを辞めてからになるのでしょうか。そういえば、ブルックがエクスで「ドン・ジョヴァンニ」をやったことも、そのつながりかもしれませんね。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

Posted by: 亭主 | 2005.11.18 at 02:42 PM

>やくぺん先生
クァルテット行脚、お疲れ様です。

パリの聴衆が室内楽が好きかどうか。。。う~ん、オペラ座とかのスペクタクル系の方が確かに盛況に見えますね。ですが、あそこに来ている人は「パリの聴衆」ではないと思うのです。「パリの」でない割合はかなり高そうだし「聴衆」ではないかもしれません。

で、交響曲とかピアノとかに比べると室内楽で特に閑古鳥が鳴いているというわけでもなさそうではあります。

イメージとして、パリの人が静かに集中して室内楽など聞いているのは想像できない、ということには必ずしも反対しないですが、でも、室内楽の音楽会場に行くと、そこには(固定客が200人より多いかどうかは分かりませんが)物音を立てることにも気を遣うような人が結構いたりします。「しっ」という声も多く飛び交いますし(ということはうるさい客もいるということだけれど)。

もう一つ、大きな音楽会場で聞くものではないと思われているのかもしれない、という気もします。例によって根拠レスですが。結構サロンコンサートとかあったりしますしね。

Posted by: 亭主 | 2005.11.18 at 02:10 PM

テアトル・ブッフ・デュ・ノールは、劇場兼音楽会場としてずっと機能していたはず。僕の知る限り、ここで色んなイヴェントが始まったのは、80年代のピーター・ブルックの芝居以来では? 「マハーバーラタ」「桜の園」「カルメンの悲劇」など、日本にも登場した舞台はここのオリジナル制作によるものでした。近年ではエクス総裁のステファン・リスナーがこの劇場も兼任していて、それで音楽プログラムも充実していた。カルテットは確かタカーチなどもレジデントとして活動していたはず。レジデンシィについては正確には分からないが、少なくとも1年間に6回ほどのシリーズの演奏会を行うというものだったと思います。
リスナーは現在スカラ座総裁などに移動したので、運営のメインは彼の傘下にある人が勤めているのでは?

Posted by: パリ男 | 2005.11.18 at 08:15 AM

クァルテット奥の細道真っ最中、今、入善の小学校でクァルテット・エクセルシオのアウトリーチを聴き、北陸本線に飛び乗って高岡まで到着したところ。これから、高岡市民会館でベネヴィッツQの勝負プロ。駅前安ビジネスホテルが有線LAN完備で、久しぶりに広い大地に戻ってきたみたい。

おっと、そんなことどうでも良いわけで、いろいろお調べいただき有り難うございました。なあああるほど、という感じですな。要するに、シテのシリーズ、ということですね。フォンテヌブローのザイゼルのラインとは違いますな。
なんにせよ、やる気がある主催者が複数いれば、ジャンルは活発になるはずですから、パリも頑張って欲しいものです。とはいえ、正直なところ、パリの聴衆が室内楽が好きとはやっぱり思えないんですけどねぇ。

アルテミスQのルンゲ君の使っている「レジデンシィ」という言葉、どういう意味なんだろう。定期的に同じ会場で弾く契約、くらいの意味なんだろうか。所謂地域活動タイプの音楽をやる団体じゃあないんですけどね。ボン大学でレクチャーコンサートを聴いたことがあるくらいだから、なんともいえないけど、老人や子供に弾くタイプじゃない。アルテミスには王道を往ってもらいたいんだけど。

おっと、もう行かないと市民会館に向かう氷見線に乗れない。ではでは。またいずれゆっくり。

Posted by: やくぺん先生 | 2005.11.17 at 05:45 PM

もしかしたら、その詰め込みすぎへの反省から第2回のプログラムはやや時間的に緩やかになったのかもしれませんね。
それと、書き漏らしましたが、第1回の時は、一部は同時並行で2つの会場で進行していた模様です(時間的に不可能ですものね)。それはそれで、どちらも聞きたいという人にとっては苦渋の選択という場面があったかもしれません。

ただ、「自分で選択する」のであれば、やっていてもその回は聞かずにいれば良いとも思うのですが、如何でしょう。多分、つかる、浸るということも選択できる自由が提供されたのではないかと思いますが。

聞く方の体力の問題もありますから、本当はもう少し長い期間に渡って(2週間とか)もう少し間をとった日程で出来ればいいんでしょうねぇ。

Posted by: 亭主 | 2005.11.17 at 01:57 AM

こんにちは。プログラムを見ますにマラソンのような按配になっておりますが、なんとも解せません。熱心な聴衆は、自分で選択するという事でしかまともに聞けないと思うのですが。

イヴェントとしても、真面目な曲が多すぎて、其々が得意分野を真面目に演奏している様子です。演奏者にとっては問題無しで、寧ろ他のアンサンブルを聞く事もあったでしょう。

比較するにしても、この条件では価値のある比較は出来ないような。聴衆にとっては大問題ですね。

Posted by: pfaelzerwein | 2005.11.17 at 01:43 AM

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