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2005.12.06

マルティノンのドビュッシー

martinonマルティノンが70年代前半にフランス国立放送管を指揮して遺したドビュッシーの管弦楽曲集(多分全集?)です。
超有名な録音(EMI)ですが、BRILLIANT CLASSICS のラインナップに加わりました。日本ではHMVで2090円で売られるようですが、こちらではfnacで売り出し当初価格で14.99ユーロ、ユーロ安の折2200円くらいになると思いますが、まあ、内外価格差は少ない方でしょう。本家のEMIでも既にラヴェルの管弦楽曲集(こちらは同じマルティノンでもパリ管の演奏)と組み合わされてクリスマス用のボックス(8枚組)として求めやすくなっていたのですが、ブリリアント入りして更に一段安くなりました。

いつもなら、「これが全部で2千円とは。。。良い時代になったものだ。」と恨みとも愚痴とも付かないつぶやきを発しつつ、音盤の価格の低下と音楽に接する態度の変化などなど、思いはあらぬ方へ行ったりするところです。特にLPで新譜発売されたときに買ったものなど、そういう感想がまず来てしまうのは当然ですよね。当時も、「昔(SP時代)はベートーヴェンのセットなどサラリーマンの初任給と比較して云々(要は更に高価なもので価値のあるもの=大量消費は難しいものだった)」というような文をよく目にしたわけですが、今度は当方が「昔」の側に回ったのだなぁ、とまあ、こんなコトにも感慨というか寂しさというか、覚えたりするわけです。
このLPが発売されたのは多分1974年か5年で、レコ芸本体だったか付録の「名盤紹介管弦楽曲(下)」(タイトル不確か)だったかに、広告が載っていたのを覚えています。LP何枚組だったのかなぁ、5枚か6枚ですかね。そうすると1万円は超えていたのでしょうから、う~ん、やっぱり唸ってしまいます。

ですが、幸か不幸かこの盤、名演の誉れ高いものなんですが、きちんと聞くのは初めてです。当時(今もかもしれませんが)、興味の一番の中心はやっぱりドイツ・オーストリアの作曲家で、フランスものは廉価版で済ませていたということだと思います。その後、ドビュッシーに興味が出ても、その時期はブーレーズとかパレーとかの演奏を聞いていて、なぜかマルティノンには向かわなかったですね。

で、聞いてみて。今さらここで紹介する必要なんてなく、今頃何言っているの、と言われるのが落ちだと思うんですが、でも、良いですねぇ、これ。熱いのに暑苦しくないです。オケの音も華やかだけれど薄っぺらくないし。隅々で内容の詰まっている丁寧で情報量の多い演奏です。

こういうのがあるんじゃ、そして、こんな値段で出てくるんじゃ、新録音、新譜は売れないはずですよねぇ。。。

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Comments

そうでしたね。あの頃はまだアンセルメ、クリュイタンスが絶対的な権威があった感じですね。その直後、マルティノンは指揮者としてはまだまだ仕事をされる年になくなられてしまいましたよね。もう少し長生きされたら、もっともっと良い仕事を残されたのではないかという気もします。

Posted by: 亭主 | 2005.12.08 at 02:23 AM

マルティノンのドビュッシー&ラヴェル、好きです。でもLPで出たとき、評論家先生の間ではあまり評価されてなかったんです。ドビュッシーはアンセルメが最高、ラヴェルはクリュイタンスが一番であって、マルティノンはそれらに及ばないってね。ビギナーだったわたしはそれを信じてしまった(泣)。
今わたしはマルティノンしか聴きません。ドビュッシーはアンセルメより素直で美しく、ラヴェルはクリュイタンスよりふくよかでセクシー、というのがわたしの評価です。

Posted by: Delius | 2005.12.07 at 09:42 PM

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