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2006.01.17

佐渡裕/ラムルー

佐渡裕指揮するラムルー管の演奏会に行ってきました。予告されていた「海」はドボ8に変わっていました。

が、それはともかく、この演奏会でのハプニングはまったく予想しない形で訪れたのでした。

1曲目、ベルリオーズの序曲「宗教裁判官」は、存在だけ走っていましたが、聞くのは初めて。なるほど「重々しい金管も活躍して「宗教裁判」らしい雰囲気の横溢する部分も豊かな曲でした。

で、2曲目のモーツァルト。予告されていたのは変ロ長調k.456(第18番)だったんですが、開演前に突然アナウンスがあってこれがニ短調k.466(第20番)に変更。ソロは、ジャン=クロード・ペヌティエで、とても美しい音で歌心横溢のきれいな素晴らしい演奏でした。心にしみいるものでした。

事件が起きたのは第2楽章。この楽章、大きく見て三部形式で中間部は激しいト長調の音楽ですが、そこに至る第1部がまた三部形式となっています。で、その小さな三部の中の第1部が終わったところで、ピアニストは中間部を弾き始めてしまったのです。。ABA-C-とかなっていることろ、最初のAが終わったところでCに入ってしまったというわけです。

え、と思ってオケの面々を見渡すと、コンマスは冷静に「ここやってるね」と弓で楽譜を示していました。弦はこの部分総じて安全なので余裕を見せつつ周りの人と「いやぁねぇぇ、こんなところで間違っちゃうなんて」というひそひそ話をご近所と交わしている様子でしたが、それでも、中間部の節目節目ではいる弦の「じゃん!」っていう和音は、所々変な音が混じっておりました。
それよりも大変だったのは(想像)、木管。彼らは直接にピアノと絡みますからねぇ。フルートなんかはちゃんとやっていましたが、バスーンとかが下を支えるべき所など聞き慣れない和音が続出しておりました。

聞いている方(ワタクシのことです)は、結構手に汗握りましたねぇ。オケが立ち直るのは時間の問題だとは思ったんですが、ソリストがまた勘違いしてどこかに行っちゃったらどうしよう、って。

そんな中、2,3楽章を無事に弾き終え、その瞬間(あるいはもっと前)に、ソリスト氏は自分が間違えたことに気づいていたかは不明なのですが、とにかくアンコールで第2楽章の完全版を弾き直しました。聞いてみるとその「カット」された、上記で言えば「B」の部分がとても美しいしメロディに対する装飾も一番光っていた場所だったので、何でここをとばすように間違えてしまったのかなぁ、と腐心しきりでありました。

メインプロはドボ8。こういうのは佐渡裕はうまい(というかしっくり来ます)。表情の起伏が激しいから。楽しめました、とっても。

佐渡裕、本当にもう一段上のポストをもてる人だと思います。

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Comments

確かに、あのアンコールはそうだったですね。
私も元プレイヤーの端くれ(もちろんアマチュアですが)として(特に打楽器奏者です(でした?)から)、段取りのことについては理解しているはずですのに、つい、そのことをネタ的に受け取られるように書いてしまったのは、良くなかったと思います。すべてのプロ奏者(だけじゃなくてもちろんアマチュアも)の方に対して失礼でした。すみません。

ハプニングはライブの醍醐味、と大人に受け止めて頂いてありがとうございます&かなり恥ずかしい(→自分)。


Posted by: 亭主 | 2006.01.19 at 08:13 AM

私も行きました、そのコンサート。>Dimanche Matin
あれは単に、繰り返しをする・しないを事前に決めておくのを忘れ、一方が繰り返し、もう一方が繰り返しをせず先に進んでしまったためにもう一度最初からやり直したんだと思います。
ハプニングはライブの醍醐味ということにしておきましょうか・・・?(笑)

Posted by: ayano | 2006.01.19 at 06:28 AM

あやのさま

コメントありがとうございます。

そうですねぇ。ある部分の初めがピアノだけ(かピアノが完全主導)になる、ということが確かに多いですし、おっしゃるように最後だけちょっとずつ変わっていくことも多いですね。

シュナーベルだったかも、22番?の協奏曲だったかで、止まってしまったことがあると何かで読んだ記憶があります。

それはそうと、ペヌティエ氏についていらっしゃるんですね。確かにいい人そうだし、それに何より音楽も素晴らしいと思います。シューベルトのトリオとかのCDも大好きです。これからも贔屓にしていきますからご安心(笑)下さい。

あ、でも、イヴァルディと連弾でディマンシュマタンに出たときもアンコール弾きはじめて直ぐに止まったんでした。何かのギャグかなぁ、と思っていたんですが、案外。。。

Posted by: ガーター亭亭主 | 2006.01.19 at 02:45 AM

私の日記にコメントありがとうございました。
何が起こったんだろう?と思ってここに来たらとっても詳しく書かれていて、読んでいる私も手に汗握ってしまいました(笑)
いや~あのコンチェルトは私も演奏しましたが、ほんとに暗譜が怖いんですよ!特に2楽章(3楽章もかなり)。
同じようで、最後だけちょっと違うっていうのばっかりで進んでいきますからね。しかもピアノにすべてが託されている状態・・・。楽譜を見て弾くオケが先導してくれるならだいぶ気が楽なのに・・・。
でも止まらずにそのままいったペヌティエもオケも立派ですね!その中間部の不協和音、想像ついておかしいです(笑)
私は今そのペヌティエ氏に師事してますが、人間的にもとても温かく、笑顔の素敵なダンディーなおじさまなので、大目に見てあげてくださいね♪

Posted by: ayano | 2006.01.18 at 04:16 PM

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