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2006.05.10

牛(4)

今日は残念な出来事をご紹介します。

シャンゼリゼ通りからグランパレの西側をセーヌ川の方に少しいった辺りに3頭の牛が並んでいます。No.149「コスモポリタン」、No.170の「幸福」とNo.184「解剖牛」です。

まずは「解剖牛」。
Va184
この写真でも若干お分かりかと思いますが、これが角度によってはこうなります。
Va1842
パソコンの画面ではまるで画像処理でもしたかのような感じに見えますが、そうではありませんので。別の角度からはこんな感じ。
Va1843
内蔵というとグロテスクになりかねないところですが、この作品、ワタクシはユーモラスな絵柄がそこを救っていると思います。

ええと、この「解剖牛」は別に「残念な出来事」ではありません。

次の「幸福」。
美しいピンクでお腹にはラメが入っていてとても綺麗な牛なのですが、、、
Va170
この写真では「まつ毛」が一番はっきり分かりますが、頭部にいたずら書きされているのがお分かりかと思います。頭を正面から見ると、
Va1702
ハンガリー移民二世であるサルコジ内務大臣を中傷する内容の落書きです。こういうのを見ると悲しくなります。

でも、こちらは更に暗澹たる気持ちになるものです。「コスモポリタン」と題された牛で、胴体が世界地図のようになっていて各国の国旗が掲げられています(実際の地理を反映しているわけではまったくありません)。しかし、そこには、このような落書きが。。。
Va149
体中にハーケンクロイツです。
Va1492
お尻にも。
Va1493
ドゥヴィルパン首相への罵りの言葉。
Va1494
シラク大統領も。
そして「ル・ペンを大統領に」。
Va1495
これはひどいです。まず、芸術作品に対して醜い(内容的にも)落書きをするのは容認できません。これは新たな芸術的創造行為とはさすがに言えないでしょう(というかこの落書き者はそんなことは考えていないと思います)。次に、この作品がもつ政治的なメッセージに対して、ル・ペン(極右)が異議を唱えるというのは理解できますが、これは暴力です。こういう形で意思を表示するやり方には決して賛成できません。ただ、ル・ペン自身はこういう落書きはしないでしょう。やり方が拙劣でマイナス要素の方が大きいから。これは、こんな考察を必要とするものではなく、ただのそこいら辺のゴロツキがやったいたずらなのですが。最後に、ワタクシは、コスモポリタン的考え方とル・ペン的考えでは前者に立つものですから。しかし、ヒットラーと同一視されるとなると流石にル・ペンにとっても贔屓の引き倒しではないでしょうか。

ちなみに、元の姿はこちらで見られます。


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