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2006.11.20

エルヴェを探せ!

Herve0

写真の「エルヴェを探せ!」と題されたビラは、ラムルー管の演奏会で配布のプログラム(といっても見開き4頁の小パンフレット)に挟まれていたものです。

なんだこりゃと思って読んでみると、正答者の中から3組6名にラムルー管のチケットをプレゼントするというクイズでした。問題は写真のエルヴェ君がこのコンサートで何をしているか当てるというもので、選択肢は次の4つ。

 ○プログラムを配っている。
 ○ピアノを調律している。
 ○舞台転換の監督をしている。
 ○チケットを売っている。

この日の曲目はグリーグのピアノ協奏曲とシベリウスの2番。既に開場時にピアノはセットされておりました。

う~ん、プログラムを配っていたのは女性だったし、ピアノ調律者が出てくる場面はなさそうだし、後の2つのどちらかだろうなぁ、などと思いつつプログラムを読み進めると、なかなか面白いことが書いてあります。

一つは、若い奏者にプロオケでの経験を与えるために、今季7人の奏者の研修を受け入れるという記事。文化コミュニケーション省から補助金を得て行っている事業で(というより、運営補助を受ける見返りとしてこの研修事業をやっているのではないかと想像しましたが)、今日はオーボエ(25歳)とチェロ(21歳)が舞台に載るとのこと。

もう一つは、定期会員の中から何人かを選んで、舞台上の席で聞いてもらうという催しを始めるという記事。そういえば、舞台には譜面台の無い場所にも椅子が配置されています。舞台上と言っても例えばコンセルトヘボウやムジークフェラインザールのように端っこなのではなくて、こんな感じです。

Onthestage1


Onthestage2
ちなみに下の写真でチューニングのために立って音を出しているのがオーボエの研修生の模様です。

次回、ステージ上の聴衆の感想文がプログラムに載るそうです。

さらに、プログラムに掲載の賛助会員への謝辞によれば、本日使用するピアノの借料は賛助会からのお金で賄われているとのこと。こういう目に見える形で自分のお金が役立っているということが分かると、お金を出そうというインセンティブも高まりますよね(あ、他意はありませんが)。この賛助会は、コントラバスのケース、楽譜の整理保存作業、楽譜棚、ステージ衣装などの経費にも貢献しているとのことです。日フィル協会の「コントラバスを送ろう」運動を思い出します。

さて、そうこうする内に演奏会は始まり、協奏曲が終わって、バイオリン奏者が退席してピアノの片づけが始まりました。

すると、工事現場の交通整理のような蛍光色の服を着てヘルメットをかぶった男が登場し、「気をつけろ」「ゆっくり」「もうちょっと」「OK、ストップ」などと大声でわめくのです。
Herve
これが例のエルヴェ氏だとみんな悟り、大受けです。週末の午後の演奏会は休憩を入れないことが多いのですが、これなら舞台転換の時間の余興にもなって、一挙両得。

メインのシベリウス、トップを吹き続けた研修生のオーボエは超安全運転で困ってしまいましたが、フルートやバソンはさすがフランスの奏者と思わせましたし、弦、金管も随分と性能が上がったように感じました。少なくともプルトの一番後ろまで一所懸命弾いていたのは確かで、熱演は指揮者(佐渡裕)だけではなく、オーケストラも力が入ったものでした。崩壊の危険を感じたところも何度かありましたが、でも、スケールの大きなとても良い演奏でした(ちょっとロシア方面に寄っていたかもしれませんが)。

ということで、2年前にソシエテ・ジェネラルがスポンサーを下りたラムルー管ですが、色々知恵を出して運営に工夫を凝らして頑張っている模様であります。


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音楽」カテゴリの記事

Comments

あ、パドゥルーと書こうと思ってコロンヌと書いてしまったことを発見しました。それぞれの設立年は以下のとおりです。

ラムルー:1881
コロンヌ:1873
パドゥルー:1861

コロンヌもラムルーより古いことに変わりはありませんが、最強はパドゥルーでした。

Posted by: 亭主 | 2006.11.24 at 09:58 PM

この企画も面白いですね。エルヴェ氏も、きっと普段と違って注目されることを楽しまれたことと思います。
私も第二ヴァイオリンの後ろとかで楽譜見ながらの見学、はオケリハでも本番でもやってます。これが好きで歌ってるようなものです。衣装着てるときは客席から絶対見えないように気をつけます。
あ、コロンヌってそんなに伝統あるんですね。と無知。

Posted by: junki | 2006.11.24 at 07:21 PM

ラムルー管が歴史として誇るのは、もちろんその歴史の長さ(でもコロンヌには負ける)と、やはり何と言ってもマルケビッチ時代の栄光なんですよね。

プログラムでの佐渡裕の紹介にも、「1993年のラムルー管首席指揮者就任以来、過去にはマルケビッチのオケであったこの令名高い楽団に、フランス音楽界勢力図における一等の位置を再び示させることに成功した」なんて書いてあります。

Posted by: ガーター亭亭主 | 2006.11.24 at 04:31 PM

よくよく考えてみれば、子供のとき我が家にあった唯一のクラシックのレコード(25cm盤)のうちの一枚は、マルケビッチ&ラムルー管のビゼー カルメン&アルルの女組曲だった。

Posted by: retina | 2006.11.23 at 11:30 PM

あ、どうもです。「プラハで買ったCD」読んでます。
と、それはともかく、舞台上聴衆の恐怖は寝てしまうことですよね。お客さんから見られるのも恥ずかしいし、指揮者とも気まずくなりそうだし。。。

Posted by: ガーター亭亭主 | 2006.11.20 at 09:47 AM

ご無沙汰しています。
これは面白い試みですね。
舞台上に座らせてくれるというやつ、
体験してみたいですね、眠くならない曲の日に(笑

Posted by: ユウスケ | 2006.11.20 at 07:43 AM

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