« La carte kitchen | Main | 今年の(BlogPet) »

2007.06.09

東京駅頭にて

昨夜、東京駅のコンコースで人が倒れるのに遭遇しました。一番近くにいた内の一人だったので、救急隊が来るまで立ち会うことになりました。

改札を入り、中央線ホームへのエスカレーターに向かっていた時です。こちらを向いて立っていた40-50歳くらいの男の人があくびでもするように大きく口を開けました。あくびかな、そして次には、くしゃみが出そうなのかな、という感じでほんの少しのけぞり気味に口を開け続け、、次の瞬間、彼は仰向けに倒れたのです。木が倒れるように倒れたので、頭をかなり打ったはずです。あああーーーと叫びながらだったかもしれませんが、よく分かりません。そして、倒れたまま痙攣しているのです。

驚きました。

ハンカチを口に入れる人、駅員を呼びに行く人、携帯で救急車を呼ぶ人、居合わせた数人が、色々な動きをしました。そうこうする内に、手慣れた感じの人が通りかかり、ハンカチは出した方が良い、AED持ってくるように駅員さんに言って、などと指示をてきぱきと出しました。お医者さんかと思ったのですが、後できくと、そうではなく、救急救命士の資格を持っている方でした。ワタクシは、彼に倒れたときの様子を細かく説明しました。

丸の内南口の改札の近くで、駅への通報はそこで行ったのですが、駅員が登場したのは中央口からの方で、2人のガードマンと共にです。「警務」という腕章だったか、をしていました。この若い小柄な駅員さんは、救急車を駅と周囲の人がダブって呼んだことが分かると、その処理をし救急車受け入れの手はずを整え、救急救命士氏と相談し、辺りの交通整理(金曜日夜9時の東京駅というのは、お客さんもですが、ちょうどワゴン販売が終わる頃でごった返しているのです)を行い、とてきぱきと対応していました。

この頃になると、通れている人の痙攣は収まり、口は聞きませんが呼びかけに反応して頷いたりして、呼吸も普通でかなり落ち着いていました。しばらくして到着した救急隊に、通りがかりの救命士氏も対応を引き継ぎ、最初からの数人も自然に解散ということになりました。

これが一部始終です。

以下は記憶に残ったこと。

1.最初から立ち会っていた人のうち、一人は途中でその場を離れたのですが(初老のおじさん)、その時ワタクシに「スミマセン、私、電車の時間があるのでお先に失礼します」とわざわざ丁寧に挨拶をして立ち去ったこと。

2.小学校低学年くらいの子どもが、救命士氏の邪魔をしかねないほど近寄ったり、救急隊員の腕を引いたりし
ているのに、お母さんは「○○ちゃん、ダメよ。」などというばかりでなかなか実力行使しなかったこと。見るに見かねてワタクシ、引きはがしてしまいました。

3.駅員氏は、ワタクシも含めて立ち会った人が立ち去るときに、丁寧にお礼を述べ、何か物(プリペイドカードのようなもの)を、くれようとしたこと(お気持ちだけ、と辞退しました)。

倒れた方に大事がないことを祈っております。

« La carte kitchen | Main | 今年の(BlogPet) »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

Comments

ご亭主様、都内ですと(財)東京救急協会が各消防署で開催していますね。AED講習を含む普通救命講習が4時間で1400円、上級救命講習が8時間2600円です。HPをご覧ください。「上級」もどなたでも申し込めます。
各府県で開催されていますがお値段は微妙に違うようです。無料というところもあるようですね。東京文化会館はじめコンサート会場にもAEDは設置されていますね。なおAHA(アメリカ心臓協会)のハートセイバーAEDコース(G2005)は半日コースで8000円プラス教材費です。どなたでも受講でき、実技評価に通るとカードがもらえます。(笑)詳しくは日本ACLS協会HPをご覧ください。

LULUさま、ご無沙汰しております。なるほど、今回の方は、呼吸や反応はあったのですが、何かの時のためにそういう講習は受けておいた方が良さそうですね。でも、いつ、どこでやっているのだろう。。。調べてみよう。

ご無沙汰しております。このたびはご苦労様でございました。参考までに現在の一般的な心肺蘇生の手順(AHAガイドライン2005)では

1) 体動なしor無反応
2)119番もしくは緊急コール、AEDを取り寄せる
3)気道確保、呼吸の確認
4)呼吸なしなら2回呼気吹き込み、胸部挙上確認
6)30回の胸部圧迫+2回の呼気吹き込み


1)から6)へ順次進み、AEDや救急隊が来るまで、もしくは体動がみられるまで6)を継続することになっています。なお5)は市民救助者の場合はこれをスキップすることになっています。

今回の方は意識および体動があったようですね。意識がなく、呼吸も停止している場合は的確な対応が望まれますので、できれば消防署等での研修を受けていただけると有難いです。かくいう小生も研修を受けましたが、日常的にやっていないと忘れそうです。(AHA:アメリカ心臓協会では2年ごとの再研修を推奨しています)何だか偉そうに書いて恐縮ですが今後ともよろしくお願いします。

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 東京駅頭にて:

» 救話§なんとなくキビキビ人助け? [ひだまりのお話]
朝方ホームで電車を待っていたら、後ろのベンチに座ってい た男性が突然気分が悪くなったのか、横になって「救急車を 呼んでください」と訴えていた。隣に座っていたおばさんが (奥方と思っていたら別人だった)慌ててさらに隣にいた女子 高生に「ほら、携帯で……」と言うも、若い娘はボーっとし たまま、そういった状況を横目にさっさと119に電話を入 れつつ、女子高生に向かって「駅員を呼んで!」... [Read More]

« La carte kitchen | Main | 今年の(BlogPet) »

Welcome to "Osteria della Giarrettiera Annex"

  • Musician's Street
  • vach'art
  • Xmas in Paris
    Thank you very much for coming to my blog despite all entries in Japanese. But you can find photos in three categories above. Please click them if you like.