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2007.08.15

ホロヴィッツの来日公演

坂本くんのところゴロウ氏のところで取り上げられていた、東京のホロヴィッツのニコニコ動画を見ました。
当時、テレビで中継を見ていた筈なんですが、その時には「極度にデフォルメされたもの」だという整理を自分の中でつけて、ダメダメの演奏だと断じることは出来なかったような気がします。

5万円だったかのチケットだったので、さすがに買うことも出来ず、というより、元々オーケストラ者だったワタクシは、83年当時そこまで演奏会に行きたいという強い欲求はありませんでした。ですから、現場には居なかったので、ゴロウ氏言うところのブラヴォー合唱団には加わることもありませんでした。ですが、お茶の間のブラウン管の前のワタクシは、老いたりとは言え「世紀のピアニスト」ホロヴィッツが弾いているのだから、これは指が回らないのではなくて新たな解釈なのだ、とか、テクニック的には問題はなくもないがこうした絶妙の間はさすがに巨匠だ、とか、そんな風に思いこもうとしていたような、うっすらとした記憶があります。

権威、というか既成の観念から自由になるのは難しいですね。

で。

ニコニコ動画を見ていて思い出したのです、この番組、当時テレビ放送を録画したはずだ、と。確か、これをぜひこれを録画したいと、家へのビデオデッキの導入を強力に訴えたような記憶があります。当時、ビデオデッキというのはそういう存在でした。ついこの間DVD化された80年のウィーン国立歌劇場引っ越し公演の「フィガロの結婚」は、家にはビデオがなく、叔父に頼んで録画してもらったのでした。

ビデオテープの山を探しました。
ありました。

冒頭にテロップが流れ、当日の演奏曲目は、ベートーヴェンの作品101、シューマンの謝肉祭、後はショパンで、幻想ポロネーズ、エチュードを3曲、最後に英雄ポロネーズ、だったことが分かりました。ベートーヴェンまで見たのですが、いやぁ、この曲でもぼろぼろでした。ただ、「お、さすがに素晴らしい」と思える瞬間がこちらの方がショパンより多かったような気がします。シューマン以降はまだ見ていませんが、きっと同じことでしょう。そうそう、たぶんこのシューマンの後で休憩に入って、吉田秀和氏の例の発言が流れるのでしょう。しかし、「ひびの入った骨董」というのは本当に上手い表現ですよねぇ。

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Comments

ゴロウさん
エチュードはですね、まずは、ヘ長調作品10-8です。ワタクシには見えます、ゴロウさんがディスプレイの前でのけぞり、頭を抱えるのが。想像通りといいたいところですが、それを超えるボロボロぶりで、何でこの曲を選んだのか全く謎なのです。次いで、ロ短調作品25-10。これは中間部(?)が救いですが、最初と最後のところはお察しの通り。指というか打鍵はすごく早いんですが、ヒット率がいかんせん。。。最後は、嬰ハ短調作品25-7。少しホッとされましたか?
では、この怖さで暑い夏を乗り切ってください。

Posted by: 亭主 | 2007.08.16 at 06:56 AM

そうそう、私もあの日はテレビで・・・ってウソです。私はホロヴィッツの初来日の当時6歳であり、ピアノのピの字もろくに知りませんでした。時が流れ去るのは早いものです。

それにしても、その晩のプログラミングがそんなものだったということは知りませんでした。どれもこれも、想像しただけでおそろしく怖いですね。エチュードなんて、はたして一小節でもまともに弾けたのでしょうか。ちなみに何番か、お教え頂けますか?それを聞いて一人で想像してますますブルブルと青くなりたいと思っています。マゾヒスティックです。

Posted by: ゴロウ | 2007.08.16 at 12:41 AM

坂本くん
どうもです。まあ、あの「英雄ポロネーズ」はねぇ。。。さすがに擁護できないものですよねぇ。で、別エントリで書きますが、シューマンは案外良いのですよ。

Posted by: 亭主 | 2007.08.15 at 10:41 PM

ガーター亭亭主様こんばんは。

あの「伝説の」ホロヴィッツの来日公演ですが、随分前の放送でしたので記憶があやふやなんですが、私もベートーヴェンは「結構いいな…」と思いながら聴いていた記憶があります。しかしあの「英雄ポロネーズ」は…。

Posted by: おかか1968 | 2007.08.15 at 08:50 PM

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