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2007.10.28

中村恵理(新国の「フィガロ」)

中村恵理(昨年のものですがインタビュー記事はこちら)というソプラノ、ワタクシは見るの聴くのも初めてだったのですが、良かったですねぇ。新国立劇場の「フィガロの結婚」でラウラ・ジョルダーノがキャンセルした(この件に関するkeyakiさんのエントリは一読の価値あり)スザンナを代役で歌った若い歌手です。

この公演、一部の人を除いて歌手はまあまあだったのですが、う~ん、舞台の上と下が全然かみ合わず(特にフィガロと指揮者)、4幕のフィナーレ、こんなところでこうなるか、というようなアンサンブル崩壊の危機を迎えたりもしていました。これでは、モーツァルトは楽しめません。それから、出来が悪く明らかに大きなミスのあった歌に盛大にブラボーがかかる、というのは、まあ事情もあるのでしょうが、興ざめでした。
それからさらに演出。ホモキの白い箱の演出自体は、きちんとやれば何かのメッセージが伝わるものなのかもしれませんが、衣装も演技もおよそこの演出に(多分)そぐわないものとなっており、非常にちぐはぐで、「何が何だか」状態としか言いようがありません。再々演ともなるとここまで崩れてしまうのでしょうか(ワタクシは初見です)。それともワタクシの見たものがホモキの狙ったものの再現なのであれば、これは次作に期待するしかない、ということです。昔ジュネーヴで見たこの人の「影のない女」、真っ黄色一色の舞台で別に好きではなかったですが、統一感と主張はありました。

で。

この、結構うんざりとする上演舞台、救いは中村恵理のスザンナでした。スーブレットにうってつけの声質、歌。まっすぐ伸びる、ほどよい硬さの良い声です。彼女が歌う部分だけは不満を持たずにすみました。手紙の二重唱も結構良かったですね。当夜の掘り出し物でした。オペラ研修所にいたときにバルバリーナで新国デビューをして、昨シーズンは、「イドメネオ」、「フィデリオ」に出演、海外のオペラハウスでも活躍とトントン拍子のキャリアを積んできている人のようですから、単なるワタクシの情報不足と言うべきかもしれませんが。いずれにしても今後が楽しみです。

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Comments

ドラゴン、オペラは初体験なのですが、ダメでしたね。オケしかかまわない(かまえない?)タイプ。しかし、ツェムリンスキー得意というと、前のパリ・オペラ座のシェフを思い出しますが、彼もオペラはダメだった。。。

「王女様の誕生日」は、なかなか良い曲です。

Posted by: 亭主 | 2007.10.30 at 06:45 AM

東京に帰ってからどこかであうかと思っていますが、なかなか合いませんねえ・・・私はラウラ・ジャルダーノに興味を持ちましたが、キャンセルとなってはドラゴンに何も期待できないのでパスでした。この人のカルメンも、ものすごくだめでした。来月びわ湖で「こびと」を聞きますが、どうなることやら、まあそもそもツェムリンスキーはフィレンツェの悲劇以外よく知らないのですが・・・
それにしても、ここのところの新国の主役級キャンセルは、あまりにもひどいです。もし、きつく叱る立場にあるようでしたら、不満の声を強くお伝え頂ければ幸いです。カルメンなんかタイトルロールの交代ですよ・・・

Posted by: retina | 2007.10.29 at 08:30 PM

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