音楽は何も表現しない
お彼岸にお寺さんで頂戴した小冊子に、茂木健一郎氏の「言葉の前で踏みとどまること」という文章が載っていました。言葉にすることによって固定化される以前の想念なり情動なりに向き合うこと、それが大切だというのが一つのポイントでありました。
で、ワタクシは、ストラヴィンスキーの「音楽は何も表現しない」という有名な言葉を思い出しました。この言葉、どういう文脈で発せられたのかが今ひとつ分からないのですが、「音楽はそれそのもの(音の連なりと重なり)がそこにあるだけのことで、何か別のものを表現しているわけではない」ということだと言われています。
でも、音楽って何かを表現していると思うのですね、ワタクシは。ただ、その「何か」を言葉で置き換えることはできない、ということではないかと。ストラヴィンスキーの言葉も、そういう意味であれば心から共感できます。
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