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2008.04.08

「モーツァルトのドン・ジョヴァンニ」

「モーツァルトのドン・ジョヴァンニ」。著者のアンソニー・ルーデルは、シルズと共にニューヨーク・シティ・オペラで一時代を築いたユリウス・ルーデルの息子です。
話の設定は、上のamazonのリンクで大体見られますが、「ドン・ジョヴァンニ」の初演の頃にダ・ポンテとモーツァルト(は当然としても)、そしてカザノヴァが同時に滞在していたのは史実だそうで、フィクションではあるものの、さもありなん、といった趣の話に仕上がっています。なかなか楽しめます。
ワタクシ的にツボにはまったのは、作中の登場人物たちが、まるでモーツァルトのオペラの登場人物を模倣するかのような行動をするところ。ここは「コシ」、ここは「フィガロ」、ここは「魔笛」なんていうところがぞろぞろ(でもないか)出てきます。
そうすると、ちょうど劇中劇的な効果を生んで、読み手も登場人物への感情移入がしやすくなるというもの。
読了直後の今は、ちゃんとこの話はフィクション、と頭の中で整理できていますが、何年か経つと「そういえばサドの手紙をモーツァルトが読んでいたんだってね」とか、あやふやな記憶の中から「史実」としてよみがえってきてしまいそうで怖いです。

ワタクシは図書館で借りて読みましたが、amazonでは新本としては入手できない模様です。

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