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2008.06.24

千葉馨さんが亡くなりました

ホルン奏者の千葉馨さんが21日未明亡くなったとのこと。死因として「遷延性無呼吸のため」と報道されていますが、病名はよく分かりません。

30年以上前、自分が中学生で吹奏楽をやっていた頃、千葉さんはN響のトップでした。シングルホルンで登場してすごく格好良いんですが、結構派手に音をはずしたりもしていました。定年でN響を退かれたのが83年とのことですから、その頃聞いていた千葉さんはN響のメンバーとしては最後の時期に当たったということになります。恥ずかしい話ですが、当時は音をはずすかどうかが、自分の中では演奏の上手い下手の基準になっていて、みんな名手って言うんだけれど、そうなのかなぁ、なんて思っていました。

少しして、カラヤンにベルリンに来ないかと誘われたという逸話を知り(これも既に鬼籍に入られた岩城宏之さんの本で)、それは、ブレインに師事する前の話ですから50年代のことで、昔はすごかったのかな、などと失礼な感想を持ったりしました。

何年か後に、千葉さんが新日本フィルに客演奏者(?)として出演したのを聞いたんですが、これが上手いの何の。申し訳ないんですが、他のメンバーとは段違い、というか次元の違う音楽をやっていました。大いに不明を恥じ入った次第です。ま、中学生だったら仕方ないか。

訃報に接しそんなことを懐かしく思い出しました。レコードや1度2度の来日公演で聞いただけの音楽家の訃報とは全く違った感慨です。

最後に未確認の話を一つ。
学校で「カスタネット」と称して使っている青赤の楽器、千葉馨さんのお父さんが開発(?)したもので、「カオルネット」という名前なのだ、と聞いたことがあります。これ、本当でしょうか?

ご冥福をお祈りします。

(追記 6月26日)
その後調べましたら、青赤の楽器は「ミハルス」というのだそうで、発明?したのは「千葉みはる」さんで、千葉馨さんはこの方のご子息とのこと。こちらのエントリーには、その千葉みはるさんの授業を受けた方がコメントを寄せていらっしゃったりします。みはるさんは、楽器の名前を息子の名前ではなくご自分の名前から取られたのですね。で、最後に残っている謎は、みはるさんは千葉馨さんのお父さんなのかお母さんなのか、という点となりました。

(追記 7月14日)
「ミハルス」で解決したかと思っていた青赤問題ですが、相ではないとのご指摘を受けました。短いエントリーですがこちらをご覧ください。

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