« 「東京中央郵便局を重要文化財にして未来へ!」のビラをもらいました | Main | ご縁玉 »

2008.09.10

ガーディナーのブラームス1番

Gardiner_braガーディナーのブラームス1番のCDがUKから届きました。山尾さんのところで紹介されていたものです。

ブックレットのエッセイで、ガーディナーは、ブラームスの大規模な作品は、自分にとっては活力とドラマと駆り立てる情熱にあふれたものとした上で、ホルへ・ルイス・ボルヘスは「炎とクリスタル」と評したことを紹介しています。実際、演奏を聴いてみると、この一見矛盾するように受け取られかねない2方向の特質を如何に表現するかが、ブラームスの交響曲を演奏するに当たっての彼の眼目であると感じられます。冷静な熱狂と言うべきか、熱いパッションのほとばしりと繊細なバランスや見通しの良い透明さとが常に同居しています。

ワタクシが特に心を動かされたのは、2楽章。一つだけあげると、26小節目くらいから34小節目に向けて徐々に高みに達していく第1バイオリン、クライマックスでの第2バイオリンとの絡み(対向配置)でした。単に耽美的ではない、何か実質的な美しさを感じました。時間で言うと2分過ぎた辺りで、オーボエ、クラリネットと息の長いソロが入ってくる前のところです。

先ほどのエッセイは、他にもブラームス自身や多くのドイツの先達の合唱作品との関連に触れたりしていて、なかなか興味深いものです。そうそう、このCD自体もそうした作品とのカップリング(ということはライブ録音された演奏会のプログラムがそういうものだった)でした。ガーディナーのインタビューも7ページにわたって掲載されており(まだ読んでいませんが)、なかなかブックレットも充実しています。

ジャケットはハワード・ホジキンという英国の画家の抽象画です。予告されている2番、3番、4番のジャケットも同じ作風の絵(もしかすると一つの作品の部分を取ったものか、連作?)が使われています。なかなか気に入りました。ホジキンという人、ワタクシはまったく知らなかったのですが、こちらとかこちらに関連のエントリが。

|

« 「東京中央郵便局を重要文化財にして未来へ!」のビラをもらいました | Main | ご縁玉 »

音楽」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/10092/42423428

Listed below are links to weblogs that reference ガーディナーのブラームス1番:

» 個性が塗り潰された音響 [Wein, Weib und Gesang]
アルテオパーでの演奏会は散々であった。兎に角入りが悪い。二階席は二割も埋まっていない。一階席は見ていないが四割に達していただろうか? 張本人はプログラムを作ったエリオット・ガーディナー卿である。ベートーベンのコリオラン序曲で始まりブラームスの交響曲で終わるなかに、それに合わせたルネッサンスからバロックの合唱曲とブラームスのそれを挟むものである。 手兵の合唱団と管弦楽団を引き連れての演奏会ならば、双方をもっと上手く使いたい。アンコールで合唱曲が聞かれたかどうかは判らないが主催者泣かせの芸術家先生で... [Read More]

Tracked on 2008.10.05 at 05:07 AM

« 「東京中央郵便局を重要文化財にして未来へ!」のビラをもらいました | Main | ご縁玉 »