ワタクシと内視鏡(又は内視鏡検査のススメ)
ワタクシは、胃の内視鏡検査には自信があります。
が、ここのところちょっと揺らぎかけていました。しかし、今回の人間ドックで取り戻しました。
そもそも、90年代の前半に、胆石がらみで最初に長野日赤で胃カメラを飲んだのが最初でした。その時以来大した苦労も感じず、2000年のERCPでの胆石の摘出(※)に4時間かかったとき(そしてとれなかった!!)は辛かったものの、その後転院して胆石摘出、ステント留置、交換、除去と内視鏡を飲む経験も豊富に積み、7,8年前には普通の内視鏡検査(胃カメラと呼ばれているもの)には自信満々で望む状態となりました。「バリウム飲んでの検査だったら胃カメラの方がむしろ楽」と豪語しておりました。
途中、某病院での人間ドックで、ワタクシの内視鏡歴中飲み込むのが最も苦しい経験をしましたが、それは1回だけのことでしたから、その時のお医者さんのせいであろう、とこれは今でも変わっていない評価であります。
が、最近2回ほど連続して(違う病院で)内視鏡を入れるのに結構難儀してしまったのです。続いてですから他人様のせいにも出来ず、ついつい鼻経由とか小口径などの文字が心に迫ってきておりました。
そして迎えた今回のドック。内視鏡検査がイヤだなぁ、と思って迎えたのは初めてのことかもしれません。
しかし、今回の先生は素晴らしかった!もちろん、内視鏡を入れる腕そのものも確か(だと思う)なのですが、人をリラックスさせる術に長けていました。「緊張しないで!!力を抜いて!!」なんて言われたら抜けるものも抜けないですよね。
ああ、そういえば、トスカニーニの伝記でリハーサル中に轟然たる「ピアノ!!!!」というトスカニーニの叫び声が響き渡る、というようなことを読みました、昔。
閑話休題、この先生は言葉かけが実にソフト、そしてこちらが脱力するまで「待つ力」があるのですね。喉の一番狭い部分を通過させる(言うまでもなく胃の内視鏡検査はこのポイントが最難関、というか、ここさえ済めばあとは我慢できる程度の不快感しか無いというのがワタクシの感じ)に当たって、本当にゆっくり慎重に事を進めていきます。う~ん、このプロセスに感心しているウチに、この難所は通り過ぎておりました。ホント。
じらされるのは却ってイヤだ、という人は別の感想を持つかもしれませんが。
で、その後も、やることの内容を実に細かく説明するのですよね。
「どうしても、ここのところは曲がっているところを通していきますから押されるような感じがあります」「胃は中を良く見るためには、空気を入れてふくらませる必要があります。圧迫感を感じると思いますが、可能な範囲でげっぷは我慢して頂いて。空気はあとで抜きますから」
こんなの初めてです。画像を見せて「きれいでしょう」とか言う人は今までにも居たけれど。。。こういう風に説明してもらえると、不快感も半減です。
コミュニケーションって大切だと感じさせられた経験でした。そしてワタクシの自信も回復しました。
さあ、みなさんも、人間ドックでの胃の検査はバリウム飲んでレントゲンではなくて内視鏡検査(通常径)を選択しましょう!
※ ERCPでの胆石摘出というのは、いわゆる内視鏡による胆石摘出(おなかに何カ所か穴を空ける)ものではなく、口から内視鏡の太いのを飲んで胃→十二指腸と経由してそこから胆道を遡り、胆道にある胆石を拾ってくるものです。ちなみに、ワタクシのこの時の入院の記は、こちらに。力作です(笑)。
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