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2009.11.08

マルケヴィッチのブラームス4番

Markbra4マルケヴィッチはかなり好きな指揮者です。マルケヴィッチといえば、「春の祭典」とかロシアやフランスの音楽のことが語られるのは仕方ないとは思いますが、彼のベートーヴェンやブラームスがそれほど聴かれていない(多分)のは残念なことです。中でもこのブラームスの4番はぶっ飛びものです。

ステレオ初期の録音ですが(1958年)、フレージングが明晰でそれぞれのパートがくっきりと浮かび上がってきます。それだけに、時には聞き慣れない響きも登場します。余分な響きをそぎ落とした筋肉質な演奏です。が、もちろん神経質でも頭でっかちの冷たい音楽ではなく、雄渾というのか「力」にあふれています。甘ったるい感傷は排されていますが、しかしデリケートな抒情や豊かな歌を欠いているわけでは決してありません。音楽的感興はびんびん伝わってきます。そして、ときに苛烈とも言える金管の咆吼やティンパニの打ち込み。第4楽章の冒頭の金管のテーマ提示は戦慄というか阿鼻叫喚というか。そう、こういうタイプの演奏ですから、第4楽章の変奏曲が特に素晴らしく感じられます。
オケはラムルー管なので、深い響きを期待する向きには満足頂けないとは思います。元々の明るい音色を無理に「ブラームスっぽく」したりせずに、そのまま。

上に掲げた写真は93年に国内盤として出たものですが、現在輸入盤などでこの演奏が入手可能なのかどうかは不明です。ベートーヴェンやハイドンは数年前にシリーズでまとまってマルケヴィッチのものが出ましたが、そこには含まれていなかったはず。ベートーヴェンやハイドンも素晴らしいのですが、それはまたの機会に。

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Comments

ムラヴィンスキーみたいに、いい評論家がつけば良かったのかもしれませんよね。人気という点でいけば。

ベートーヴェン、素晴らしいです。録音されたものも良いのですが、80年くらいに来日して日フィルで田園/春祭やったんですが、その時の田園はオケの出来はともかく、鋭さ一辺倒じゃなくって幅広な演奏でした。

Posted by: ガーター亭亭主 | 2010.02.02 at 09:14 PM

マルケビッチは(フルトヴェングラーとともに)結構好きです。世の指揮者が「自然さ」ばかり追求するようになって、棘や毒がなくなってつまらなくなりました。マルケビッチみたいに棘いっぱいの方がキキガイがあります。

このブラームスの4番は特に終楽章がすごいですよね。彼はストラビンスキーやフランス近代音楽で評判がいいのですが、実はベートーベンもすばらしい。ぼくとしてはムラヴィンスキーと張り合うと思っています。ムラヴィンスキーのベートーベンは評価が高いのにね、マルケビッチはなぜあまり評価されないんでしょうね。

DVDはもう売っています。3900円、高いなあ。あと3年くらいは消えないはずだから、そのうち。

Posted by: gkrsnama | 2010.01.31 at 04:25 PM

コメントありがとうございました。

あ、DGのボックス。今見てきました。入ってました入ってました。。未開封だったので(汗)。

たしかにマルケヴィッチの芸風は「ブラームスらしく」ないんでしょうね、日本では。ドイツ・オーストリアのオーケストラとの録音があまり残っておらず、ラムルーとかスペインとかとの仕事が「オーケストラに恵まれなかった」なんて印象を与えて、手に取らない人も結構いたりして。

この演奏なんかの凄さは好き嫌いを超えてもっと評価されてもいいと思うのですけれどもねぇ。

最後の来日の時のN響との悲愴&展覧会の絵がDVDでもうすぐ市販されるらしいので、人気に火がついたりしないもんですかねぇ。でも、結局は「ロシアもの得意」の枠を破ることにはならないのかも。

Posted by: ガーター亭亭主 | 2010.01.24 at 07:16 AM

この演奏は、例の9枚組の中に入っています。世評は低いです。

ベートーベンではマルケヴィッチと似ているムラヴィンスキーやトスカニーニもブラームスでは「翳」「含み」「陰影」でやわらかく仕上げています。対するマルケビッチはいつもどおりで「気合」「リズム」「色彩」「構造をくっきり」で超辛口です。

そういえば、ハスキルの伴奏やった盤も結構ののしられていますね。

マルケビッチは南欧や東欧ではものすごい人気だったそうですが、日本人にはあわないのでしょう。日本人がすきなのは、ウィーンフィルみたいなトロリとした甘口演奏なんでしょうね。

Posted by: gkrsnama | 2010.01.22 at 12:08 AM

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