Gさんのこと、またはO店長を囲む会
昨年の3月、今は無き新星堂吉祥寺北口店を懐かしむエントリを上げたのですが、先月、当時のO店長を、お世話になった有志で囲む会を催すことが出来ました。有志、といっても、往時はお互いに面識はなく、クラオタ仲間として後年知り合い、30数年後の今、実は同時期に入り浸っていたコトを知るに到る数人の面々でした。
全国のO店長ファン(?)の皆様、店長はお元気でいらっしゃいましたよ。今はCDの制作の仕事をされているとのことでした。
最近の身辺のことや体験談をお互い話したり、業界の今日を憂う(?)放談など、非常に楽しかったのですが、何と言っても、やはり当時の懐古的な話も相当の部分を占めるのは事の成り行き上当然でしょう。その中で、長年のナゾが解けた(?)のは、店の主のように(店員さんではありません)振る舞っていたGさんのこと。
Gさんは、感覚的にはいつでも店にいて(実際、ほとんど毎日来店していたのではないかと)、試聴卓の前の椅子にかけて店員さん相手に世間話やら音楽談義やらをされていました。そして、カウンターの中に入り込むことはおろか、入荷したレコードを店員さんより早くチェックし、「オレ、今日これ持ってくから」と宣言してしまう(もちろん購入されるのですが)ようなことも数多かったと記憶しています。いわゆる常連さんだったのですが、冷静に考えればお店の人ではないものの、何か関係者ぽかったです。カゲの店長みたいな。
で、今回、Gさんは、実はあの野村あらえびす氏に可愛がられて(?)育ったのだということを知り、大変驚きました。そりゃ、そうですよね。歴史上の人物ですもの、完全に。幼少の頃、どんな風だったかと言いますと、Gさんはご近所のあらえびす宅によく遊びに行き、他の大人は触らせてもらえなかったレコード盤(当然SPです)を、「あの子が来たら、(自分が留守でも)いくらでも自分でかけさせてかまわないから。音楽が好きなんだから決してぞんざいに扱ったりはしないから」と、氏の許可を得て、コレクションを聞きまくった(?)のだそうです。いやぁ、そんなお方とは存じませんでした。筋金入りですね~、これは。
なんてことを知れば知る程、失われてしまったあのお店への懐旧の念が強まると同時に、そこに育てていただいた我が身の幸せをかみしめ、日本酒のすすむ夜でしたとさ。
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